テレカン・発表用にマイクを用意しよう

2020-04-03·
Aki Ariga
Aki Ariga
· 7 min read

by Kai Pilger, Unsplash

by Kai Pilger, Unsplash

最近、いろいろな人からテレカンやリモートプレゼン用の機材を聞かれることが増えたので、ここにまとめておく。

頼むからMBPの内蔵マイクやAirPods Proを使わないでという気持ちで書いている。

tl;dr

  • 背景雑音や残響対策を許容できるならUSB接続のコンデンサーマイクが一番安上がり
  • USB接続ヘッドセットは定価の倍くらいになっているので、USB接続のダイナミックマイクとマイクアームが買えるならベスト
  • USBオーディオインターフェース+安いダイナミックマイクとマイクアームが、音的には一番良い。価格もオーディオIFを抑えればそこそこ

基本的に音の大きさは距離の二乗に反比例するので、マイクとの距離を保つことが重要です。

市場の在庫がどんどん減ってるのでコスパの良い選択肢は減っている。買うなら早めに買ったほうが良い。

おすすめ

  • USBヘッドセットを用意する。平時であればこれが一番安くお手軽。ただし、これはもう市場に在庫がほとんどないので絶望的。Amazonは2倍の金額で転売されている
  • USB接続のダイナミックマイクとマイクアームを用意する。ダイナミックマイクは遠くの音をひろいにくいので、背景雑音に強く使いやすい。が、そもそも種類が少なく市場の在庫がなくなりそう
  • USB接続のコンデンサーマイクとマイクアームを使う。これは入手容易性は比較的マシだが、コンデンサーマイクの特性上、家族やエアコンの音などの背景雑音や反響音を拾いやすい。物が少なく反響しやすい部屋は吸音材を貼るか、服を置くなどの工夫が必要。
  • USBオーディオインターフェースに安いダイナミックマイクを付ける。発表するならこれくらいの機材は揃えておくと聞く方としては安心

すべからず

  • 会議室にあるようなスピーカーマイクを使わない。あれは複数人で話をしたり聞いたりするのに特化をしているが、ヤマハのそれなりのを選んでも音は電話レベル。ご家庭に三人同時に参加者がいない限りは不要

  • 有線の安いイヤホンマイク(線の途中にマイクが付いてるやつ)は音がひどいのと衣ずれのノイズがやばいので使わない

  • BTのマイクを使わない。プロファイルのせいか、大抵音が悪い。電話レベル

  • AirPodsのマイクを使わない。個人的にはこれよりMBPの内蔵マイクの方がマシ。電話レベルに毛が生えた感じ

    • AirPodsに音の酷さはこのnagikoさんのエピソードを聞くとわかると思う

    #010 - stand.fmの収録環境 - nagikoの質問に淡々と答えるチャンネル | stand.fm

  • PCの内蔵マイクを使わない。MBPの場合でも残響がひどかったりして聞くのに負荷が高い。音の特性としては悪くないが、マイクとの距離が保てないため遠くでボソボソ喋ったり疲れてきて声が小さくなると、音が全然判別できない。使うなら常時腹から声を出せ。オンライン飲み会に使うならこれくらいでもOK

おすすめ構成1: USB接続のダイナミックマイク+マイクアーム

手軽だが種類が少ないため、入手性が微妙。音は背景雑音や残響を拾いにくいため、安定する。予算10000円前後。

AT2005USBはまだギリギリ在庫がありそう。SAMSONのQ2Uは安いけど取り寄せなため厳しい。

audio technica ( オーディオテクニカ ) >AT2005USB|サウンドハウス

SAMSON ( サムソン ) >Q2U|サウンドハウス

マイクアームがあるとキーボードのタイプ音などを拾うのを防ぐ。マイクアームは、正直どんなのを買っても大丈夫。千円前後でいいだろう。

Earamble 卓上 マイク スタンド 伸縮 デスクアーム ホルダー 自在アーム クランプ

なお、マイクの設置に関してはこの動画が非常に参考になる。

https://www.youtube.com/watch?v=DcgQcQCveYI&feature=youtu.be

[2020/04/28追記]

厳密にはダイナミックではありませんが、距離に対する減衰がかなりきつめのコンデンサーマイクのMarantz 888Mがお手頃で良い(書いている時点で3000円)。ネックは遠いと音量が小さくなってしまう(30cmくらい離れるとかなり音が小さくなる)ので、付属のマイクスタンドは使わず必要に応じてマイクアームを用意するのが良いだろう。

【Amazon限定ブランド】888M マランツプロ USBコンデンサーマイク PC/ゲーム用 在宅勤務 Mac/PC対応 USBアダプター&ケーブル、マイクケーブル&デスクスタンド付き ポッドキャスト/アフレコ/カラオケ/動画配信/宅録 M4U

[/追記]

[2020/11/09追記]

Marantz 888Mに付属のUSB-DACはmacOSで長時間使うと暴走することが知られているので、自前で用意するのが吉。

Creative Sound Blaster Play! 3 USB オーディオ インターフェース 最大 24bit/96kHz ハイレゾ再生 SB-PLAY3

[/追記]

おすすめ構成2: USBオーディオインターフェース+ダイナミックマイク+マイクアーム

音が良く、入手性もそれなり。予算さえ許せば一番おすすめしたい構成。予算10000〜30000円程度(2020/04/04現在)。1週間前はもっと安く抑えられたんだが…。

オーディオインターフェース

エントリーモデルで評判が良いのはYAMAHAのAG 03。分解能が24bitで録音できるので小さい音も拾いやすいらしい。あと、オーディオIF側でミックスができるので、配信したい場合にPCの音とマイクをハードウェア側で混ぜられるので便利。Amazonだと1週間で5000円くらい値上がりしたので、サウンドハウスやヨドバシも見てほしい。トータル3万円前後。

YAMAHA AG03 録音セット 動画配信 (高音質配信・録音セット)

[2020/04/23追記] どうやらAG03が市場から消えたみたいなので、UR12あたりでも買っておこう。

STEINBERG ( スタインバーグ ) >UR12 USBオーディオインターフェイス|サウンドハウス

[/追記]

最安路線で攻めたいのであれば、ベリンガーのUM2が良さそう。ただ16bitまでしかとれない。トータル1万円前後。

ベリンガー 2入力2出力 USBオーディオインターフェース ブラック 1-Channel UM2 U-PHORIA

ダイナミックマイク

マイクは安いので十分。ベリンガーのXM8500みたいな3000円程度のもので良い。

ベリンガー ダイナミックマイク ボーカル ULTRAVOICE XM8500

XLRケーブル

キャノンケーブルともいうXLRケーブルが必要。長さは自分の環境に応じて選ぶべし。

マイクケーブル UGREEN XLRケーブル キャノンケーブル 高音質 マイク 延長 3M オス-メス XLRバランス接続 マイク録音用 コンデンサマイク、AVアンプ、スピーカー等の録音デバイスに対応

マイクアーム

構成1を参照

おすすめ構成3: USB接続のコンデンサーマイク+マイクアーム

これが執筆時点で一番安くおさまるコース。予算7000〜8500円(2020/04/04現在)

MarantzのPod Pack 1やMPM-1000Uあたりが手頃。

マランツプロ 放送・配信用 USB コンデンサーマイク・ブームアームスタンド付き Pod Pack 1

マランツプロ USBコンデンサーマイク 生放送・録音・ポッドキャスト MPM1000U

ネックは部屋の残響が多い場合反響音でめっちゃ聞きづらい音になることと、エアコンや家族の生活音までの乗ってしまうこと。前者は吸音材を貼るなどの対応がいる。

自分が使っているのはMPM-2000Uだが、程々の指向性はあるのでYeti Blueとかよりはいいんじゃないかと思っている。

MPM-1000Uはマイクアームが付いていないので別途購入すること。

番外編

USBヘッドセットはSennheiserのSC 135 USB-CやSC 160 USB-Cあたりが良いそうだが、在庫がない。他の安いヘッドセットも定価の倍になっているので、絶望的。

Sennheiser SC 160 USB-C (508354) - 両面 (双眼鏡) ヘッドセット ビジネスプロフェッショナル用 | HDステレオサウンド ノイズキャンセリングマイク付き USB-Cコネクター (ブラック)

[2020/04/23追記] USB接続ではないですが、SW-TR2は圧迫感も少なく良いそう。今なら半額キャンペーン中とのこと。

SOUND WARRIOR 両耳 密閉型 ヘッドセット マイク付 ヘッドフォン 3.5mm 軽量 有線 高耐久コード 高音質 低音強化 オーバーヘッド 日本製 SW-TR2

[/追記]

最後に

在庫もなくなりつつあるので、その時その時で選べる良い選択肢を選んで、良いテレカン&発表ライフを過ごしてほしい。

なお、オンライン飲み会程度ならMac内蔵マイクで適当にやれば良いだろう。

Aki Ariga
Authors
Principal Software Engineer
Interested in Machine Learning, ML Ops, and Data driven business. If you like my blog post, I’m glad if you can buy me a tea 😉

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